強いという事はこんなにいいものなのか…
ついにベールを脱いだ新生トリニータ。
横浜Fマリを横綱相撲で完勝!!

2001.02.18 プレシーズンマッチvs横浜Fマリノス 熊本県・KKWING
大分トリニータ 4-0 横浜Fマリノス
【15分】大分T・クビツァ【51分】大分T・吉田【55分】大分T・クビツァ
【88分】大分T・増毛

クビツァ     吉田
ゴルゴ   川崎   チェ   加地
金本
吉村     翁     三木
前川

リザーブ 交代
GK・小山
DF・山崎
MF・和田
MF・竹村
FW・マープ
【後半時間不明】大分T・クビツァ→神2323
【後半時間不明】大分T・中田→竹村
【後半時間不明】大分T・川崎→和田
【後半時間不明】大分T・三木→山崎
【お留守番】大分T・小山
※記録取ってないので、時間わかんないっす。

試合ダイジェスト

熊本まで車で約3時間半。試合は昼12時からという大分サポの事を何も考えない時間設定のプレシーズンマッチを観戦しに行く事にした鳥日ご一行様。「途中で飯を食ったり買い物したりして、ちょうど11時半くらいに着くであろう」という綿密なる時間設定を立て、会場までの地図もネットで検索&印刷して万全の体制で緑のジャンバーにサングラス(notメガネ)といういでたちで、一路熊本へ。しかし、その地図の下にあった「熊本駅からバスで50分」の文字を見落としていたため10時半に到着。「計算は合っているが、目のつけどころを間違っている」という、サイト運営そのままのいいかげんさを露呈するオレ。今期も絶好調だ。

さて、半端な時間に到着したものの、そこらへんをぶらり一人旅するワケにもいかず、とりあえず試合会場のK K WINGへ。昨年の熊本国体のため、県民の税金を存分に使って建てられたであろうこのスタジアム。大分市営陸上競技場のみすぼらしさがすり込まれている大分サポにとっては、うらやましいほど美しく素晴らしいスタジアムだ。青い芝生が目に痛い(でもピッチまでは市陸の方が近い。小さいから)(ついでにピッチも小さいけど、それはヒミツ)。早く着いたため人はまばら。さっそく人数分の席を通路前のなかなかナイスな位置に確保。ちなみに席の前は、通路そなえつけの補助席で、カバーがかかっていたので、「こいつは足のっけてもOKだな。座席小さいし、楽に観れるなぁ」とホクホクだったのだが、家に帰ってから文句を言われるハメになるとは、夢にも思わないオレ。ホント、どこに人の目があるかわかんないよね。気をつけなきゃ。

ちなみに本日の鳥日御一行様の内、約一名は俊輔ファンという裏切り者。望遠装着のカメラもスタンバイして、いとしのシュンシュン激写準備OK!! 無口なアイツをロックオンだぜ!! 「九州にはなかなか来ないし、やっと俊輔に会える」と2週間前から楽しみにしていたのだが、俊輔は出ない上に、写真撮影さえも苦言を呈されるとは、ダブルショックだ。みんなも相手の気持ちを考えて発言しようね。鳥日からの約束だよ。

11時頃、先に大分のメンバーがバスで到着。ノブを先頭に選手とスタッフがピッチを横切ってロッカーへ。久々に選手を見たため、どれが誰だかよくわからないものの、頭一つ抜けてるクビツァの存在と、猿人の不在は一発で確認。それから少しして、何かピッチで光ったと思ったら、光り輝くアルディレスの頭を先頭にFマリ御一行様入場。人間の頭が太陽に反射する現場を生まれて初めて目撃した鳥日は、「さすがアルディレス」と間違った方向で感心。Fマリの選手も確認しずらいが、横浜が誇るオモシロ顔木島は一発で確認。俊輔はうつむいて斜めに移動しながらひっそりとロッカーへ。ピッチの上とは大違いな、存在の耐えられない薄さに「いた?俊輔」との発言多数。そしてそれ以上に極地的に話題だったのが、そこはかとなく増えたように見える神野の頭髪。「増毛か?」と、鳥日内でマープ疑惑噴出

そんなこんなでアップも終わって試合開始。大分は3-5-2、横浜は4-4-2のシステム。予想通り松田・俊輔・川口はケガでお休み。ガックシ感がスタジアムを包む。トリニータはどんなシステムで来るか興味津々だったのだが、まさか金本のワンボランチでくるとは思わなかった。ただ、チェと川崎で、状況に応じて交互にカバーに入るといった感じだ(新聞報道では川崎・金本のダブルボランチだが、そーは見えなかったすよ。つか、あれは超攻撃的&超守備的な新しいダブルボランチなの形か?「明神&稲元もビックリですね」(特派員No.2談))。開始早々にスペイン帰りのホー選手が右サイドからループシュート。少し前に出ていた前川の頭上を越え、ポストを直撃したが、ゴールならず。「う〜む、さすがJ1」と、思ったのだが、ヒヤリとしたのはこのプレーだけ。新生トリニータの恐怖の宴が始まるのに時間はかからなかった。

口火を切ったのはスターレンスの一本のパスだった。最終ラインでボールを持ったスターレンスは、一息置いて前線のチェ(日刊他各紙でもチェになってるけど、川崎じゃなかったか?)に、約30Mのパスを送った。パスの行く先には、まるで一本の道ができたように誰もいない。横浜、大分両方の選手が虚をつかれたようにそのグラウンダーのパスを見送る中、素早く動き出したクビツァに、チェ(鳥日は川崎と誤認?)がワンタッチでスルーパスを。これには小村も間に合わない。クビツァがそのボールをゴールに冷静に突き刺す。この間わずか数秒。あまりにも美しい流れからの得点。「すげぇ、すげぇ!!」と興奮する鳥日編集部。…なんですが、スタジアムはシーーーーーーーーーン。アレ? ねぇ今のすごくなかった? と回りを見渡すも、熊本だからなのか横浜サポばかりなのかは知らないが、スタジアムは静かな事この上なし。「むー、大分ならみんな立ち上がって大声で喜ぶのにぃ。観客は少ないけど」と思いつつ「ま、楽しまなきゃ損だ」といつものノリで観戦する事に決定。この時点でスタジアムの中で浮いている事を認識すれば、「うるさい」などと言われずに済んだのにと思うと、悔やんでも悔やみきれない。滅多に試合を見ない人達はノリが悪い事を忘れていた。

先制点を許した横浜だが、この時は余裕があったように思う。「ま、一点くらい」という感じだ。しかしそれは甘かった。大分はJ2なのに、J2ではなかったのだ。中盤でこそコンビネーション不足からパスが繋がらないシーンがあるものの、クビツァにボールが入れば、まず取られない。クビツァから吉田へ、川崎へ、チェへ攻撃を繋げる事ができる。左サイドでは中田の守備が光り、スターレンスを中心としたDFラインも選手を自由にさせない。何よりほれぼれしたのはスターレンスの体の入れ方と、昨年までは見られなかった異常に強気のラインの高さ。見てるこっちが心配なほどだ。もちろんそれは前川の前に広野が広がっているというのか原因だ。三木が右でも十分使える事がわかったのも収穫だったところで前半終了。
そしてこの後、横浜はついに悪夢を見る。(後編に続く)


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